2006-10-11

本当の「心地良さ」とは。



本当の「心地良さ」とは何だろう。
住環境で考えてみる。
住環境は、衣・食・住の一つである、すごく大切な要素。
先週、今手がけている住宅の「設備」の打ち合わせを、担当してもらっている設備屋さんと行いました。
その打ち合わせは、何というか、価値観が洗われました。
なんとなく漠然と思っていた事が肯定された、というか、あ、いいんだ、って。

環境、設備設計をする場合、「心地よさ」を確認するため、また説明するために、「数字」が必要になる。いろいろな条件を素に負荷計算を行う。
そこで求められた数値を素に、エアコンの能力、設置台数、また「新省エネルギー基準」等の各種基準に照らし、満足度を計る。
ここで一番合理的なのは、断熱材をしっかり入れ、気密シートですっぽりとくるみ、開口部は、気密性の高いアルミサッシを入れて、「魔法瓶」のようにする事だ。そして、家電量販店で安くエアコンを仕入れる。住まい方としては、基本的に外部に面する開口部は開けない。室内に外気が入ると、計算が狂ってしまうし、求める数値まで復帰するのに相当な時間がかかる。これが、一番安価で合理的な方法、だとは思う。
(最近のシックハウス関連法規で24時間換気が義務づけられているので、矛盾はあるのだけれど)

性能をコントロールして、基準を満たすには、上記条件等に沿うしかないのだけれど、本音としてはやっぱり息苦しい。

今夏、勤務する事務所では、エアコンを数回程度しか回さなかった。外部からのお客さんが来たときだけ。普段は、扇風機と団扇と風鈴だけで、過ごした。もちろん暑かったし、パソコンに向かってるだけで汗が流れてきたりもしたけれど、そんな時は、打ち水したり、水浴びしたり。。。

打ち合わせの席で設備設計の方は、開口一番に「肩肘はらずに、おおらかに行きましょう」と。窓開けたっていいじゃない。最初から完璧を求めてどうする。ミニマムからスタートして、フェイズを重ねていきましょう、と。
(設備設計の方は、僕等を相手にしているので、そういう考え方を提示してくれている。他と組むときは、負荷計算の元にしっかりとした設計を行っている)
その考え方は、こちらとしても大賛成だったし、実現するべくリアリティを持ってカタチにしていく事に。
夏、冬とも、核となるのは、井戸水。井戸水は、一年中温度が安定している。敷地内にある井戸水の温度を計測した所、平均して、18度。少し高いけれど、夏場に30度まで気温が上がった時の18度は冷水であるし、5度程度まで下がった冬場には、温水である。
これをうまい事して、冷熱源に活用し、サーキュレーションをかけて、効果を上げられる様、考えていきたい。

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